安全な屋根の登り方や必要な道具は?登ってはいけない条件も紹介
トラブルがあり屋根の上の様子を見たいときや雪かきが必要なときなどは、自分で屋根に登らないといけない場合もあるでしょう。
しかし屋根へ登るには、事前に知っておくべきポイントがいくつかあります。
屋根へ登るにははしごを利用することが多く、その際の屋根への登り方はしっかり理解しておかないと危険なため注意が必要です。
この記事では、はしごを使った安全で正しい屋根への登り方や、屋根に登る際の必要な道具の紹介、屋根に登ってはいけない条件も詳しく解説します。
屋根の登り方を学べば安全な作業ができるようになるので、ぜひ最後までお読みください。
安全な屋根の登り方
自宅に点検用のはしごが設置されていれば簡単に屋根の上に行けますが、多くの家庭では自分ではしごを準備する必要があるでしょう。
ここでは、はしごを使った安全な屋根の登り方をご説明します。
1. はしごを設置する角度は75度
はしごを設置する角度は、75度にしましょう。
75度を超えると、はしごが後ろへ倒れる可能性が高くなり、逆に75度に満たないと、はしごが前に滑り落ちる可能性が高くなります。
適切な角度に設置することで、安全性が高まります。
2. はしごを設置するのは軒先
はしごは、軒先に立てかけましょう。
軒先は水平なため、はしごを立てかけても重みや揺れを受け止められます。
しかし、ケラバと呼ばれる場所は水平ではないため重みや揺れを受け止めきれず、はしごが滑り転倒のリスクが高い場所です。
はしごの設置の際は、立てかける場所に注意しましょう。
3.はしごの足を安定させる
はしごの足を安定させるために、はしごの足元をチェックしましょう。
足元に段差があると、はしごが不安定になり危険です。
安定させるには、板をはさんだりストッパーを使う方法があります。
また、伸縮性のはしごもあるため、これからはしごを購入する人は検討すると良いでしょう。
4.2人で作業する
はしごを使うときは、常に2人体制で行動するのが大切です。
はしごが揺れるときは、昇り降りのときだけでなく、わずかな風でも揺れることがあるため、常に一人がはしごを支える役割を担います。
下で支える人は、はしごを昇り降りする人の靴の汚れやゴミが落ちてくるため注意してください。
また、はしごの昇り降りの際には声を掛け合いましょう。
この声掛けが周囲の人にも聞こえれば、はしごが倒れた場合に周囲の人々を巻き込むリスクを減少させることができます。
5.はしごに体をつけると安定する
はしごを登る際は、はしごの踏み台や鉄板に体をつけるとより安定して登れます。
作業中は、はしごの幅(約40cm)を超えない範囲で行い、最上部の3段には登らないよう注意しましょう。
降りる際は、登ってきたときと同じく屋根を正面にして後ろ向きでゆっくり降りてください。
6.はしごの上端をベルトで固定する
はしごの上まで昇ったら、ベルトを使用してはしごの上端と雨どいを固定しましょう。
雨どいは丈夫で安定しているため、はしごが揺れたときにも安心です。
7.はしごの上端は60cm以上突き出す
はしごを立てかける際は、はしごの上端を60cm以上突き出すよう労働安全法で定められています。
60cm未満の突出では、はしごが倒れやすくなるためです。
はしごを登るときには、このような安全な屋根の登り方をすることが重要です。
屋根に登るときに準備する道具
安全な屋根の登り方のポイントがわかったところで、屋根に登るために準備する道具を5つご紹介します。
1.はしご
2.はしごの固定ベルト
3.ヘルメット
4.作業用手袋
5.屋根専用作業シューズ
一つずつ見ていきましょう。
はしご
はしごには、用途に合わせてさまざまなサイズがあります。
足の部分が伸縮するはしごなら、足場を安定させるのにも高所での作業にも便利です。
しかし、高所での作業は慣れていないとリスクが高いため、決して無理はしないでください。
はしごの固定用ベルト
はしごの固定用ベルトは、はしごの上端と雨どいを固定するのに使います。
はしごが揺れても、安定しやすくなります。
ヘルメット
はしごや屋根からの落下は大きな危険を伴うため、ヘルメットの着用は必須です。
作業中の振動で屋根の一部が壊れ破片が落下してくる可能性もあるため、ヘルメットは必ず用意してください。
作業用手袋
作業用手袋は、滑り止め付きのものを用意しましょう。
はしごを掴むときに滑り止めになり、安全性が高まります。
また、屋根の上で作業する際には、劣化した木片や釘でケガをしないようにする役割があります。
屋根専用作業シューズ
屋根作業では、滑りやすさに特に注意が必要です。
そのため、屋根専用の作業用シューズを準備しましょう。
もし購入の際に見つからない場合は、滑り止め機能付きの一般的な作業シューズを選ぶと良いでしょう。
屋根やはしごからの転倒は、事故は深刻な結果を招く可能性があるので、安全対策を怠らないようにしましょう。
これらのアイテムを用意し、安全に作業に当たるようにしてください。
屋根に登ってはいけない条件5つ
屋根に登る前に、次の条件にあてはまるものが無いか確認し、いずれかが当てはまる場合は屋根に登るのを中止してください。
1.風が強い日
2.雨や雪など悪天候の日
3.屋根の傾斜が急な場合
4.屋根の老朽化が進んでいる場合
5.屋根が木や電線などに囲まれている
屋根の上では、地上と異なり障害物が少ないため風が大きく感じられます。
それに伴い、バランスを崩しやすいです。
また、雨や雪が降っていると、屋根材がより滑りやすくなり転倒や落下の危険が高まります。
さらに、屋根の傾斜が急な場合や、屋根が木や電線などに囲まれている状態では、安全に移動するだけでも困難です。
最後に、屋根の老朽化が進んでいる場合も破損や崩壊のリスクが高まり、危険性が増します。
こうした理由から、該当する項目が一つでもある場合は安全を優先し屋根に登るのを中止してください。
屋根に登るには知識が必要!不安な時はプロの業者に依頼するべき
今回は、はしごを使った安全で正しい屋根への登り方や、屋根に登る際の必要な道具の紹介、屋根に登ってはいけない条件をご紹介しました。
屋根に安全に登るためには、正しい準備と登り方の知識が不可欠です。
はしごの角度や設置場所の選定、足元の安定、さらに作業時の安全対策など、適切な登り方を理解することが重要です。
具体的には、はしごを75度の角度で設置し、軒先に設置すること、はしごを安定させるために足元と上端を固定すること、適切な作業用具を使用することが挙げられます。
さらに、風の強い日や悪天候、屋根の傾斜が急であるケースなど、屋根に登ってはいけない条件も理解しておく必要があります。
これらを踏まえて安全な登り方を実践するのが重要ですが、不安がある場合は専門の業者に依頼をおすすめします。
安全性とリスクを回避するため、無理はしないように作業にあたってください。
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