屋根工事の種類とそれぞれの違いをわかりやすく紹介
屋根工事には、さまざまな種類があることを知っていますか?
新築やリフォームなど、工事の内容によって異なるだけではなく、どのような素材の屋根であるかによっても、工事の種類は異なります。
素材によって、屋根の耐用年数も異なるのです。
屋根工事には、
・葺き替え
・カバー工法
・ 屋根塗装
・部分補修
という種類があります。
今回は、それぞれの工事がどのようなときに用いられるのか、またそれぞれの屋根工事の費用がどの程度なのかについて、わかりやすく解説したいと思います。
屋根を葺き替えるときには
屋根工事で、すでにある屋根材を撤去したあとで、新たに屋根材を張る工事が葺き替え工事です。このため、葺き替えを行う場合には、すでに設置されている屋根材を撤去しなければなりません。
ただし、屋根材だけを撤去すれば良いというものではなく。状態や劣化の進み具合によっては、屋根材だけではなく、下地も撤去したり補修し、新しくしなければならない場合もあります。
屋根工事で葺き替えをするメリットは、屋根材を張り替えるためにこれまでの屋根材とは違うものを選べることや、すでにある屋根材を撤去するため、下地の状態を確認できることです。
状態によっては、下地のメンテナンスも同時に行うことができるのです。
また葺き替え工事では、屋根材をこれまでのものと変えることができるので、屋根を軽量化して家の負担を軽くしたり、耐震や耐久などの機能を高めることができます。
しかし、葺き替えにはデメリットもあります。
屋根工事の葺き替えのデメリットは、費用と工期が多く掛かることです。また、すでにある屋根材を撤去するため、廃材の運搬や保管をしなければならないデメリットもあります。
葺き替えの費用
葺き替え工事をするときに掛かる費用は、約100万円から150万円程度であることが多いです。ただし、屋根の大きさや状態によって費用は異なる場合があります。
屋根工事に掛かる時間は、2週間から3週間程度と考えておくと良いでしょう。
カバー工法
屋根工事のカバー工法は、すでにある屋根材をそのままにして、新しい屋根材を張る方法です。葺き替え工事では、屋根材を撤去しますが、カバー工法は撤去することなく、新しい屋根材を上から重ねていきます。
すでにある屋根材を撤去する工程がないために、アスベストを含んだ屋根材が使われている場合でも、アスベストが飛散する心配がなく、屋根工事を進めることができるメリットがあります。
また屋根が二重になることから、断熱性や防水性が優れる場合があります。さらに、すでにある屋根材を撤去する作業の手間と時間を省くことができるため、葺き替え工事に比べると、費用や工期を抑えることができる屋根工事でもあります。
ただし、屋根が二重になることで、家に掛かる負担が大きくなり、耐震機能が落ちる場合があるほか、下地の状態を確認できないため、下地の傷みや劣化に気づくことができないデメリットがあることを把握しておきましょう。
カバー工法の費用
屋根工事でカバー工法を選ぶと、掛かる費用は約50万円から100万円程度であることが多いです。カバー工法の屋根工事に掛かる時間は1週間から2週間程度であると考えておきましょう。
カバー工法は、費用や工期を抑えて屋根工事をしたいと考える人に向いているといえます。
ただし、いつも屋根工事をする時にカバー工法を選べるというわけではありません。
カバー工法を用いることができるのは、基本的に補修工事の一回のみと考えておきましょう。
塗装
屋根の表面が汚れることは避けられません。また、日光による紫外線を受け続けていることから劣化も避けることができず、サビなどが起きてしまう場合があります。
塗装は、汚れやサビをきれいに落としたあとで、施工する屋根工事です。すでにある屋根材が張り替えなければならない状態ではなかったり、下地の劣化に補修が必要ではないときに行うことができます。
塗装は、屋根材や下地を剥がして撤去する作業がないため費用や工期を抑えます。加えて、屋根材や下地を剥がすときの屋根工事の音がないため、近隣の住民に迷惑になることが少ないメリットがあります。ただし、10年程度ごとに施工が必要です。
塗装の費用
屋根工事の塗装に掛かる費用は約20万円から50万円程度です。工期は1週間から2週間程度であることが多いです。屋根の状態によって施工できない場合もありますが、屋根工事の費用や工期を抑えたい場合には、向いている屋根工事の方法です。
補修の場合
屋根工事で補修を行う場合には、屋根全体に施工するのではなく、板金の交換や雨樋の交換、ひび割れや剥がれが起きている場所など、部分補修であることが多いため、ほかの屋根工事に比べると費用が安く、工期も短いメリットがあります。
ただし、屋根全体の状態を改善するのではないため、あとからほかの部分の補修が必要になる場合が少なくありません。
またほかの部分をかえって傷めてしまう場合もあります。
このため、屋根工事で部分補修を行う場合は、部分補修のみで問題ないのか、専門の業者に診断してもらうことが必須です。
補修の費用
補修にかかる費用は、屋根の状態や補修する範囲、屋根工事の内容によって異なります。また一箇所だけの補修なのか、複数箇所の補修が必要なのかによっても、掛かる費用は違ってきます。工期も、これに比例すると考えましょう。
まとめ
今回は、屋根工事の種類やそれぞれの特徴などについてお話ししました。
それぞれの屋根工事にメリットとデメリットがあり、適している屋根の状態が異なります。
どの工法を用いることが望ましいのかは、専門の業者に相談し決めるようにしましょう。
屋根は劣化を避けることができません。
また基本的には屋根に掛かる負荷は均等であると言われています。しかし、太陽や風の当たり方が場所によって異なる場合は、同じ屋根でも場所によって、劣化の速度が違います。
屋根は素人では見えない劣化が進んでいることも多く、定期的な点検を行い、必要に応じてメンテナンスを施工しましょう。
定期的な点検を行うことで大掛かりな屋根工事になる前に、屋根の異常に気付くことがポイントです。
このことで、屋根工事に掛かる費用や工期を抑えることにも繋がります。
家と暮らしを守る屋根。長持ちさせるために必要な屋根工事を施工することで、家そのものも長持ちさせることができます。
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